高炉から電気炉へ、鉄資源の循環|千葉の産業廃棄物処理 みとみ商事

更新日:12 時間前
こんにちは。
千葉県で産業廃棄物の収集運搬・中間処理を行っている、みとみ商事株式会社です。
先日公開した「ゴムクローラーの処分方法」の記事の中で、「電気炉による製鋼技術が進み、ゴムを熱エネルギーとして利用しながら、中の芯金を鉄鋼製品へと再生する取り組みが広がってきた」というお話に少しだけ触れました。埋め立てるしかなかったものが、鉄の資源として次へ渡せるようになった。その受け皿になっているのが電気炉です。
ただ、あの記事では処分方法そのものが主題だったため、電気炉についてはほとんどご説明できていません。そこで今回は、そこを深掘りしていきます。電気炉とはどういうもので、なぜいま注目されているのか。そして、廃棄物を出す側の事業者にとって何が変わるのか。できるだけわかりやすく整理してみます。
▼前回の記事はこちら
ゴムクローラーの処分方法
電気炉と高炉は、何がどう違うのか
まず前提の確認からです。鉄をつくる方法は、大きく2つに分かれます。
・高炉法:鉄鉱石を石炭(コークス)で還元して鉄をつくる方法。原料から鉄をつくり出せる一方、製造工程で大量のCO2が出ます。
・電気炉法:使い終わった鉄、いわゆる鉄スクラップを電気の熱で溶かして鉄をつくる方法。すでに鉄になっているものを溶かし直すため、CO2排出量を大きく抑えられます。
つまり電気炉は「資源をぐるぐる回す製鉄」です。カーボンニュートラルを目指すうえで、鉄鋼業の脱炭素の中心に電気炉が置かれているのは、この構造の違いによります。前回ご説明したゴムクローラーの芯金やスチールコードも、この電気炉に入って初めて鉄として生き返ります。

製鉄の主役が、高炉から電気炉へ
鉄鋼業界はいま、大きな転換期を迎えています。これまで長く中心にあった高炉は、大量生産に強みがある一方で、鉄鉱石を還元する工程で多くのCO2を排出します。そうしたなかで改めて注目されているのが、鉄スクラップを主原料とする電気炉です。製鉄の現場では、2030年に向けて高炉から電気炉への転換を進める動きが主要な選択肢のひとつとして位置づけられており、脱炭素と資源循環の両面から関心が高まっています。
電気炉が循環させる鉄スクラップ
すでに国内では、鉄スクラップとさまざまな廃棄物を電気炉で高温溶解し、鉄は鉄鋼製品へ、スラグは路盤材へ、ダストは非鉄原料へと活用する取り組みが進んでいます。こうした仕組みは、単なる廃棄物処理ではなく、資源をできるだけ無駄なく循環させる考え方そのものです。廃棄物のなかに含まれる金属分や熱エネルギーをうまく生かすことで、埋立や単純焼却に頼らない新しい流れが広がっています。
これからの主役は「量」よりも「品位」
ここが、今後の展望を語るうえで最も大切な部分です。
電気炉で自動車用鋼板のような高級鋼をつくるには、原料の「品位(純度)」が問われます。鉄スクラップに銅や錫(すず)などが混ざると、これらは製鋼工程で取り除くことができず、鋼材の品質を落としてしまいます。こうした不純物は「トランプエレメント」と呼ばれ、電炉で高級鋼をつくるうえでの最大の技術的な壁とされています。
そのため、政府の会議に提出された資料でも、スクラップの回収・加工・分別を高度化して品位を上げる仕組みづくりが課題として挙げられています。
言い換えれば、これからの静脈産業(廃棄物を扱う側の産業)に求められるのは、ただ集めることではなく、「どれだけきれいに分けられるか」です。集める会社ではなく、資源の品位をつくる会社が必要とされる時代に入りつつある、とわたしたちは考えています。
ゴムと金属、複合材の資源化への挑戦
これまで扱いが難しいとされてきた複合材にも、新しい可能性が見えてきました。たとえば建設機械に使われるゴムクローラーのように、ゴムと鉄が強く一体化した製品は、分別しにくく、長らく処理困難物とされてきました。しかし近年では、ゴム部分を熱エネルギーとして有効に利用しながら、内部の鉄を高品質な鉄資源として再生する取り組みも出てきています。従来なら埋め立てや処理コストの対象だったものが、発想を変えることで資源へと変わる好例といえます。
みとみ商事が果たすハブの役割
これからのわたしたちに期待されているのは、処理業者の枠を超えた「資源循環の結節点」としての立場だと考えています。排出事業者、解体現場、建機レンタル会社、スクラップ事業者、製鋼メーカーなど、立場の異なる方々をつなぐ中間地点として、現場で回収した廃材を次の産業へ橋渡ししていく役割が、ますます重要になります。とりわけ、回収・分別・切断・運搬・適正処理という一連の機能をあわせ持つ企業は、サプライチェーンのなかで非常に貴重な存在です。これからは「処理できるかどうか」だけでなく、「どこまで資源価値を高めて渡せるか」が、企業のあるべき姿になっていくのではないでしょうか。
廃棄物を、再び資源として社会に還す。みとみ商事は現場と産業をつなぎ、資源価値を最大限に高めて次世代へ引き渡す、循環型社会のハブとして歩み続けます。
※本文中の「政府の会議に提出された資料」は、内閣官房 GX実行会議 専門家ワーキンググループ(第14回)提出資料「日本鉄鋼業の成長戦略とGX転換投資およびそれを支える取組の重要性」(2026年2月5日)です。
お問い合わせ
処分に困っているもの、他社で断られてしまったものがありましたら、どうぞお気軽にご相談ください。お見積りは無料です。
▼お問い合わせはこちらから
みとみ商事株式会社 公式サイト・お問い合わせ:https://www.mitomishoji.net
(お電話:043-443-5188/メール:info@mitomi-shoji.net)




コメント